Bluetoothヘッドフォンの音切れやプチノイズを改善してみた~音質が酷いのは変わらず

アイキャッチ・最強のBluetoothノイズキャンセル環境と言われているBang & Olufsen H9 3rdとCreative BT-W2の組み合わせを試してみた PC周辺機器

私は先日、ゲーミングPCのサウンド環境をaptX Low Latency対応のノイズキャンセリングヘッドフォンとCREATIVEのサウンドボード兼BluetoothトランスミッターのBT-W2に変えました。

最強のBluetoothノイズキャンセル環境と言われているBang & Olufsen H9 3rdとCreative BT-W2の組み合わせを試してみた
私はFF14をプレイする時は長らくソニーのMDR-1RNCという有線のノイズキャンセリングヘッドフォンを使っていました。 このヘッドフォンはもう生産終了になっていますが、音質もノイズキャンセル機能も申し分ありません。 数年来使っており、故障...

ヘッドフォンはBang & Olufsen H9 3rdという5万円以上する製品で、ステマブログでやたら絶賛されている製品です。

BT-W2の方も同じく、ステマブログはこぞってベタ褒めしてますね。

ですが先の記事にも書いた通り、私の環境では

  1. FF14のSEの音質がとてつもなく低くなる
  2. しばらく使っていると音が途切れだす
  3. 一定周期で「プチ、プチ」というノイズが入る

という現象が発生し、ケーブルから解放されるという利点はあるもののそれ以外が最悪で、費用に全く見合っていないという結果になりました。

1の「FF14のSEの音質が悪くなる」のも残念なのですが、2の「しばらく使っていると唐突にザ、ザーと音が途切れだす」のが非常に不愉快です。

トランスミッターから2mも離れていないし、間に遮蔽物があるわけでも無いのに突然この現象は発生します。

しばらくするとこの現象は収まるのですが、また一定周期でザ、ザーと途切れだします。

ちょうど、Bluetoothトランスミッターから遠く離れて圏外になったり、別の部屋に移動して間に壁を挟んだ時のような現象ですね。

3のプチノイズに関しては発生したりしなかったりとマチマチなんですが、頻度としてはかなり高く、例えばリムサのエーテ前でただBGMを聴いていると、一定周期で「プチ、プチ」と小さいノイズが乗ります。

これも気にしなければいいというレベルではあるものの、一度気になりだすと非常に不愉快ですね。

今回「FF14のSEの品質が酷い状態になる」のは全く改善されませんでしたが、音切れとプチノイズに関してはある程度改善されましたので、その経緯を書きたいと思います。

音切れの原因はCREATIVE BT-W2

BT-W2はUSBサウンドボード兼Bluetoothトランスミッターという製品で、USBポートに挿すだけでBluetoothヘッドフォンといきなりペアリングができるというお手軽さ、実売\4,000以下という安さが売りです。

この製品、ステマブログでは絶賛されているものの、実はBluetoothのバージョンは2.1+EDRです。

Bluetoothは現在5.1が最新バージョンになっており、2.1はなんと12年前のバージョンです。

信じられない事にゴチャゴチャと20年近くチンタラ無意味なバージョンアップを繰り返しているBluetoothですが、流石に12年前のバージョンである2.1に比べれば、最新のバージョン5.1の方が音切れはしづらいらしいです。自称ですが。

そしてヘッドフォンのBang & Olufsen H9 3rdはBluetooth4.2に対応しています。

なので今回、このBT-W2をBluetooth4.2に対応したトランスミッターに交換しました。

また、サウンドカードは以前使っていたUSB接続の外付けサウンドカードに戻し、このサウンドカードのヘッドフォン出力をBluetoothトランスミッターでヘッドフォンに飛ばすようにしました。

音質は酷いままだが、音切れは全く無くなった

トランスミッターを変えた結果、嘘のように音切れが無くなりました。

サウンドカードは以前使っていたハイレゾ対応のSound Blaster Omniなので、FF14のSEの音質が酷くなる現象も解消されるかと期待したのですが、残念ながら音質は全く変わりません。

こうなるとどうも、aptX Low Latencyというコーデックそのものが酷い低音質だと言う事のようですね。

まぁとにかく、PCから2m程度の距離でザ、ザーと不愉快な音切れが発生する事が無くなったので一つ改善です。

全く役に立たないBT-W2はゴミ箱へ放り込みました。

Bluetoothトランスミッターはどれを選ぶべきか

BluetoothトランスミッターをAmazonで検索すると山ほどヒットするのですが、殆どが中華製のうさん臭い製品ばかりです。

とにかく、CREATIVE BT-W2のようなBluetoothバージョン2.1なんていう古すぎるにも程があるバージョンではなく、できればバージョン5.0以上の製品を選びます。

当然、コーデックはaptX Low Latencyに対応しているのが必須条件です。

最初に買った製品はこちらでした。

この製品は最初こそ調子が良かったものの、使って1ヶ月でペアリングが外れ、再ペアリングしようとしても2度とできなくなりました。

Bluetooth製品と言えばこの「昨日まで普通にペアリングできていた機器同士が突然ペアリングされなくなり、使い物にならなくなる」というソニータイマーばりの自動故障タイマーが高確率で入ってますね。

次に買ったのはこちら。

この製品は、どのコーデックで接続されているかがLEDで分かるようになっており、これが非常に便利です。

ちゃんとaptX Low Latencyで接続されている事のみならず、ヘッドフォンとトランスミッターが現在接続中なのか、切断中なのかも目視で確認できるので精神衛生上もよろしいですね。

但し、この製品にはダメな所が2点あります。

  1. 充電式であり、充電池が18時間しか持たない
  2. 充電しながら接続すると、音にノイズが乗る

現在巷に山ほど溢れているBluetoothトランスミッターは殆ど中華製なのですが、同時に何故か充電式のものばっかりです。

で、この製品は充電池が公称最大18時間なので、Bang & Olufsen H9 3rdはせっかく26時間充電が持つのに無意味になってしまいます。

Bluetoothトランスミッターなんて充電しながら使えばいいじゃないと思われるかも知れませんが、この製品、USB充電ケーブルを繋げると回路が電源ノイズを拾うらしく、音に常にザ、ザーという不快なノイズが乗ります。

これはAmazonレビューに同じ事を書いている人がいるので、私の購入した個体の問題ではなく、その程度の商品なのでしょう。

実は説明書にも「充電しながら使う事もできますが、ノイズが乗る場合があります」と書いてあります。

イヤ説明書とかじゃなくAmazonのページに書いとけよ、って話ですがね。

まぁ実際には18時間以上連続稼働させる事があるかというと、まずそんな事は無いのですが、ヘッドフォンは26時間充電が持つのにトランスミッターが18時間というのは余りにマヌケな状況で気に入りません。

マルチポイント機能を前提に予備のトランスミッターを購入

Bluetooth機器は「1台のトランスミッター(親機)としかペアリングできない」ものと、「2台以上のトランスミッター(親機)とペアリングできる」ものがあります。

ヘッドフォンと複数のトランスミッター(親機)とのペアリングができる機能には、さらに「マルチペアリング」「マルチポイント」という種類があり、「マルチペアリング」は1台の子機に接続できる親機は同時に1台までですが、ペアリングじたいは複数の親機と可能です。

一方「マルチポイント」は1台の子機に同時に複数台の親機が接続できるし、当然複数台の親機とペアリングできる、という違いがあります。

幸いBang & Olufsen H9 3rdは2台までのトランスミッターと「マルチポイント」できるので、予備として全く同じトランスミッターを購入しました。

これで、仮にトランスミッター側の充電が切れても予備のトランスミッターを接続すれば良い事になります。

もちろんこの場合、同時に2台のトランスミッターを接続するのではなく、普段は1台目と接続しておき、万一トランスミッターの充電が切れてしまったら予備に切り替えるという形ですね。

分かり易くエヴァンゲリオンで例えると、アンビリカルケーブルが断線した後で内部電源に切り替えるという状況です。

マグネットUSBケーブルで充電するようにすると、充電しながら使ってもノイズが乗らなくなった

これは嬉しい誤算と言うか偶然です。

私はUSBケーブルの抜き差しが嫌なのでマグネット式USBコネクタを良く使います。

これも中華製品ばかりで、モノによっては簡単にショートする危なっかしい製品ばかりなのですが、私が使っているのはこちらです。

これは正確にはマグネット式USBケーブルではなく、コネクタ部分のみの製品です。

ですので、マイクロUSBケーブル(あるいはUSB充電ケーブル)じたいは自分で用意する必要があります。

この製品の良い点は、充電ケーブル、USBケーブル自体は信頼性の高い製品を選ぶことができるという点と、ショートし辛い構造になっている点ですね。

ケーブル側と充電される機器側の両方にコネクタを追加する形なのですが、ケーブル側のコネクタには2mm程度の高さのガード部分があるので、ケーブル側の端子が機器側のアース端子に触れる事故がまず起きないような構造になっています。

このケーブル側のコネクタは何故か3cm弱も長さがあるのですが、どうもこのおかげなのか、Bluetoothトランスミッターにこのコネクタ経由で充電しながら試しにヘッドフォンを接続してみたところ、嘘のようにノイズが消えました。

コネクタ無しで直にトランスミッターとUSB充電ケーブルを接続した場合は必ずノイズが乗るので、これはマグネットUSBコネクタを経由する事でトランスミッターがノイズを拾わなくなったようです。

プチノイズはWi-Fiルーターと干渉しているのが原因らしい

音切れは無くなったものの、プチノイズは相変わらず一定周期で発生します。

で、Bluetoothという規格は2.4GHz帯の電波を使っているため、他の2.4GHz帯の電波機器と干渉するらしい。

ホントいちいち面倒くさい糞規格ですねBluetooth。

2.4GHzと言えばWi-Fiルーターで、ウチで使っているWi-Fiルーターも2.4GHz帯を使っていました。

というか、殆どのWi-Fiルーターは普通2.4GHzの電波を飛ばしていますよね。

ですが、最近のWi-Fiルーターは5GHzの電波を飛ばすモードを選べるようになっています。

2.4GHzと5GHzは、Wi-Fiルーターとしては明白にどちらが良いとも言えず一長一短なんですが、2.4GHzはBluetoothと同じ周波数なので少なからず干渉する事は確かなようです。

Wi-FiルーターがBluetoothに干渉しているかどうかを確かめるのは簡単で、Wi-Fiルーターの電源を切ればいいだけです。

私の環境で試したところ、プチノイズが殆ど発生しなくなりました。

それならと、この際なので5GHzモードに切り替えることができるルーターに買い替え、5GHzで運用してみました。

結果、Bluetoothヘッドフォンに乗るプチノイズはかなりマシにはなりました。

マシにはなりましたが、完全に消えたわけではありません。

まぁ頻度が減る、と言った程度ですね。

2.4GHzのルーターを使っている場合に5GHzのルーターに替えたら、Bluetoothヘッドフォンに乗るプチノイズに対して効果があるか?ないか?と聞かれれば、あるとは言えると思います。

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